専業主婦は是か非か


 この前,あるテレビ番組を見てたら,専業主婦についてえらい激論が交わされていました.ある女性がいうには,専業主婦はお金をもらっていないからそれを仕事というのはおかしい,ただ甘えているだけ,自活能力がない,働いてないから社会性がない,などなどでした.それなのに,税金で控除するのはおかしいと.

 まあそれに対して,やはり他の女性出演者たちからすごい反感をかっていました.主婦だって立派な仕事だ,自分がいるから主人が働ける,無償の労働だとかいって.ふむふむ.

 さて,皆さんの意見はどうですか?女性の方は,将来結婚したときにどうしたいですか?働きたいですか?それとも専業主婦ですか?男性の方は,嫁さんにどうして欲しいですか?家を守っていて欲しいですか?それとも共稼ぎがいいですか?

 僕的にはどっちの主張もわかる気がします.極論ではあるけどね.働いてる人が社会性があって,働いていない人はないっていうのは絶対に違うけどね.今の警察官僚に社会性があるかどうかは一目瞭然やもんね.

 この話題を取り上げるとき,必ず男性社会というものがセットになってくる.まだまだ女性の社会進出は難しいし,実際賃金差別もある.だからこの話題がややこしくなっていると思う.論点がぼやけるのよね.もし,完全に男女平等が確立されれば(賃金の面だけでも),結婚したカップルは共働きをするか,片方が働いて,片方が家に入るっていう選択肢だけでいいわけ.(共稼ぎじゃないとしたら)稼ぎの多いほうが働けばいいだけであって,それ以上でもそれ以下でもない.

 ただ,現状としてはやはりほぼ必然的に妻が家に入るという選択しかない.だからややこしい.もし妻が専業主婦となるなら,収入は夫に依存する事になる.だから税金面でも控除がある.法律上は妻は無職.専業主婦なんて職業はない.でも,この状態を,妻が依存していると一概に言えるだろうか?むろん主婦は家事全般をこなし,育児もする.精神面,生活環境の視点からいえば,一方的に依存しているともいえない.やはり,ここの線引きが一番難しくて,先ほどの議論もやっぱりここのポイントに終始している.

 前出の女性からいわせれば,収入がないならそれは依存しているにすぎない.またその反対からいえば,精神面や,家事をする事も立派な支えだという.どっちも正しいわけ.だから決着はつかない.どっちも正論を言ってる.

 僕はというと,僕は共稼ぎ派かな.働けるうちは働けばいい.精一杯稼げばいい.もちろん,専業主婦を非難する気はまったくない.主婦が夫をいろんな面でサポートしている事は間違いない.それが収入をもたらさなくても.でも,やっぱり働けるうちは働かんと.その代わり家事はやっぱり男もしっかりしないといけないね.なかなか頭が痛いです.ずぼらなもんで.ところが,子供が絡んでくるとこれまた複雑になってくる.やっぱり子供ができたら,片方は家におったほうがええかな.となると,現状では女性が入らざるをえない.共働きやと子育てがおろそかになるとか,そういうことは思わない.それはあくまで個人の資質の問題.ただ,共働きで,あるいは片親で子供を育てなければならない人々にとって,社会のサポートがあまりにも貧弱なのは否めない.だから,そういう人たちは子育てがおろそかだとたたかれやすい.要するに,共働きの人たちにとって圧倒的に不利な状況である.それではまだまだ議論の土俵には上がれない.何よりもまず,そういう人たちをサポートする体制を行政が整えたうえで,議論しないとどうしようもない.

 うーん,話しがまとまらなくなってきた.昔はほとんどの女性が専業主婦だった.だから問題は起きなかった.それが当たり前やったから.それに女性が働き始めたのはほんの最近の事.そんな中で,こういう議論をするにはまだまだ社会が未熟であります.もっと,社会が成熟して,両者ともしっかり土俵に上がれて始めて議論は成立する.そうじゃないですか?

 お互いがお互いを認め合わないとね.さっきもいったけど,共稼ぎだからどうのこうの,母子家庭だからどうのこうのといってはいけない.日本はまだまだ福祉後進国ですね.

 最後に.やっぱ子育てに一番重要なのは,親の精一杯の愛情です.きちんと子供を愛してやれば,多少の事で子供はぐれません.ただ,これが一番難しい.間違った愛情が横行しています.皆さん頑張りましょう.

  



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